手相を見せてください
「手相の勉強そしているので手相を見せてもらえますか?」
駅前で声をかけられたことがある人も多いことでしょう。
でも、あれ実際見せたらどうなるんでしょう?それを知っている人はあまりいないと思われます。
そこで、不肖キャーポンが行ってきました。
場所は池袋。ウロウロしていると一人の男性がニコニコしながら寄ってきました。
「すいません、手相の勉強をしているんですが。」
キターーー!
「無料なら見てください。」
「もちろん、勉強中の身ですので無料です。」
なかなか礼儀正しい兄ちゃんだ。
「なるほど、頭脳線が長いので頭の切れる方ですね。お金にもあまり困ることはないと思いますよ。」
お、なかなか良いことを言ってくれるじゃないか。
「でも…生命線が短いのであまり体は丈夫な方とは言えないですね。何か健康面で気になることはありますか?」
へ?健康面で悩み?
正直言って僕は今まで大きな病気もしたことないし体だけは丈夫だと思っていた。
まあ強いて悩みを言うなら、東京に出てきてから鼻毛の伸びが速くなったことくらいだ。
そこで、まったく逆のことを言ってみた。
「そうなんです。昔から体が弱くて、困っているんです。」
「そうなんですか!それは困りますよねえ。」
兄ちゃんは全然困った様子はなく、むしろ喜んでいた。この笑顔の裏に彼らが何をたくらんでいるのかが潜んでいるはずだ。
「私の先生がもっと詳しく見てくれるんですよ。2000円で見てくれるんです。ぜひ行きましょう!」
2000円か…正直貧乏学生には痛い金額だ。っていうかさっきは無料って言ったやんけ
「今あなたは転換期にいるんです!一緒に良い方向に向かうように先生に見てもらいましょう!」
兄ちゃんの熱意に負け、2000円は捨てるつもりで僕は渋々ついていくことにした。
案内されたのはそこから10分くらい歩いた雑居ビルの一室。
なんだか占い部屋というよりは宗教的な臭いのする部屋に通され、アンケートを書きながらしばらく待つこと5分。
ちなみにアンケートはこちらに警戒心を抱かせるような質問はなかった。(当り前か)
「興味のあることは何ですか?」や「休日はどのように過ごしていますか?」というありきたりな質問が並んでいた。
まぁ一応、用心するに越したことはないので、僕は本心とは逆の答えと偽名を記入していった。
アンケートを書き終わると占い師の先生が登場した。
なんだかアラブの女性のような格好で水晶玉でも持ってくるのかと思ったら普通の服で拍子抜けした。
そして僕のアンケートをひょいと拾い上げて話しかけてきた。
「チギラさんとおっしゃるのね。いいお名前です。」
「どうも。」
まあいい名前かどうかはこの際関係ない、偽名だから。
「まずあなたのお名前から、占いを行います。」
そう言って先生は僕の偽名を紙にサラサラと書き、赤ペンで名前に線を引きだした。
「これは因果線(詳しい名前忘れた)と言ってあなたに災いをもたらす線なのです。あ、ここも引けますね。」
先生はどんどん名前をざく切りにしていく。
「あなた、このままだと近いうちに必ず命にかかわる大けがをします!」
そして、その因果線から不幸になった人たちの話を切々と聞かされた。
因果線が名前の中心にある人が、大病にかかって内臓を摘出する手術をしたとか。
結婚して名字が変わり、因果線が増えて事故にあってしまったとか
AさんがBさんを殺したら、実は昔Bさんの先祖がAさんの先祖を殺したことがあってそれが今の時代にも続いてるみたいなことを話していた。あれ、因果線どこいった?
「つまり先祖を敬う気持ちがないから先祖に守られていないのです」
と、先生はそこで話を区切った。
この先生、話が上手でついフンフンと聞いてしまうところがある。こういうところが向こうの手口なんだろう。
「じゃあ、僕はどうしたら先祖に守られるようになるんですか?」
「ふむ、これを使いなさい。」
取り出したのは霊験あらたかだという「高級印鑑」
お値段40万円ナリ。
「高っ!」
「これを使い50日の捺印作業をこなせばあなたは再び先祖に守られるようになります。」
判子を50日押し続ける作業とうちの先祖が何の関係があるのか。
それだったら50日墓参りに行った方が先祖も喜ぶだろう。
占いの先生は「チギラさんのことを神に聞いたから間違いない!」
と力説している。そもそも偽名なんですけど。
僕が買うのをしぶっていると「死にますよ!いいんですか!?」と脅かしてくる。
近いうちに死ぬチギラカワイソス(´・ω・`)
さて、この怪しい団体の正体もわかったのでそろそろ帰ろう。
「なるほど、でもチギラって偽名なんですよねwwwwww」
と言うと、先生の目がカッ!となり、「神を愚弄するとは不届き者!」「人をだますようなやつはろくな死に方をしない!」とか暴言を吐きだす始末。
「偽名かどうかくらいちゃんと神様に聞いとけ!」
一括すると、黙ってしまったインチキ占い師。
僕はそのまま雑居ビルを後にしましたとさ。
対策
というわけで、手相の勉強の正体は「霊感商法」でした。
聞くところによるとこの「手相の勉強」は霊感商法のほかにも「宗教の勧誘」もやっているそうです。
ちなみに「統○協会」だそうです。
なるほど、だから占い師の先生がやたら「神様」を連呼していたのか。
神様を信じるのは勝手ですが信じないのも勝手です。他の人を巻き込まないでいただきたい。
「手相を見せてください」と言われたらしっかり断ること。
ハンコもいりません。どうしても欲しいなら別ですが。
例:「じゃあハンコ買うから同じ値段で僕のパンツ買ってください。」
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